【大阪梅田】教科シリーズ③ ジグソー法×歴史総合 生徒の理解を図る新しい授業のカタチとは?

2024年度に入ってから続けて紹介している「教科シリーズ」 今回は歴史総合という社会科から記事を1つ皆さんに紹介しようと思います。ここまで古典において当時の様子を思い浮かぶように工夫されている授業や、生物の免役分野という非常に分かりにくい部分をマンガなどで表現しようと工夫した授業を紹介してきましたが、社会科ではどのような授業が展開されたのでしょうか?新たな授業のカタチを紹介します。

感染症の蔓延理由を各種史資料から解き明かせ!

大阪梅田校含め、全国のクラークで統一してある授業の新しい方法が実践されました。その新しい方法とは「ジグソー法」というもので、生徒たちが班に分かれ、それぞれで新しい知識や情報を習得し、それをまた他の生徒に共有するという方法です(詳しい効果や流れは下記に示します)。
今回、社会科(歴史総合)で扱いましたが、生徒たちはどのような様子だったのでしょうか?大阪梅田校は専修学校ですので歴史総合という授業は採っておらず3学年の発展地歴という授業で実践してみました。今回はその授業の様子も見てみましょう。

ジグソー法ってどんな授業?

ジグソー法(ジグソー学習法)は、協同学習の一つの方法であり、1970年代にエリオット・アロンソンによって開発されました。学生が自分たちの学習を相互に助け合うことで、より深い理解を得ることを目的とします。
流れは以下の通りです。
 ① グループ分け
   クラスを小さなグループ(通常4〜6人)に分けます。
 ② 課題の分割
   学習するテーマをいくつかの部分に分けます。それぞれの部分を各グループメンバーに割り当てます。
 ③ 専門家グループ
   同じ部分を担当する異なるグループのメンバーが集まり、専門家グループを作ります。ここで、担当部分について深く学びます。
 ④ 教授し合う
   専門家グループで学んだ内容を持ち帰り、自分の元のグループのメンバーに教えます。全員が全体の内容を学ぶことになります。
 ⑤ 統合と評価
   グループ全体で学んだ内容を統合し、理解を深めます。その後、全体での評価やテストが行われることもあります。

学生同士の協力とコミュニケーションを促進し、全員が積極的に学習に参加することを促します。また、自分が他人に教えることで、自身の理解も深まるという利点があります。

生徒の反応は?

今回のテーマは「日清戦争でなぜコレラが蔓延したのか?」という戦争と感染症を掛け合わせたものでした。コレラとは経口感染症の一つで、かかれば下痢や嘔吐、そして脱水症状となり最悪の場合死に至る病です。その感染症がなぜ日清戦争で蔓延したのかという問いを、当時の兵士の記録や海軍が使っていた船内の様子を記したものなどから読み解いていきました
日清戦争での死者はほとんどが病死であったという点からアプローチし、この授業を行う前から習得していた「コレラは水などを通して移るものである」という知識を振り返り、上記の問いについて検討を開始させました。
始めは、生徒たちは「戦争という究極の状態で兵士たちの健康状態が整えることができなかった」という意見や「そもそも戦争で不衛生であった」という意見を述べていました。また独特な読み方をする当時の日本語(かななど)に苦戦している様子も見られました。しかし史資料を読むにつれ、段々と当時の劣悪な船内の衛生状況などに気付く生徒も増えてきました。また、日清戦争では食料や兵器など多くの物資を運搬する必要があります。その船を介して移ったのではないかという意見も出始め、最初見ていた視点からかなり視野が広がったと見受けられました。
コレラは怖い病気である、戦争では万全な状態を維持できないという単純な視点から、当時の物資運搬や船内状況も鑑みて、多角的・多面的に歴史を捉えることができたのです。

大阪梅田校だけではなく全国のクラークで、今後もジグソー法に各教科取り組みます。大阪梅田校でも今後実施されるジグソー法の教科に関して随時お知らせしていきます。
大阪梅田校は関西のクラークにおいて旗艦校にあたります不登校や学力不安を抱えている生徒の皆さんをもちろん受け入れる体制も万全ですが、一方で大学進学そして激変する社会でも生き延びれるスキルを身につけるために、日々新しい学習方法や授業スタイルを取り入れています教員も日々研修に勤しんでいます
いかがでしょうか?このような学校は他の通信制高校にはないのではないでしょうか?専修学校からのリスタート、そしてその先も見据えた授業・将来設計を行っているのがクラーク大阪梅田校なのです。是非皆さんも一緒に取り組みましょう!

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